今年10発目に読んだのは恩田 陸の六番目の小夜子
恩田 陸の処女作でミステリー形式となっている

普段私が読む本の中ではちょっと厚めの本だったのだが
それを感じさせないくらい爽快に読める本だった
というのもミステリー作品というのは読んだことがなかったので
どんなものかと期待半分、不安半分で読んでいたためだと思う

恩田らしい相変わらず主人公が誰なのかよく分からない作りで物語は始まり
謎が謎を呼ぶ展開でもう何がなんだかカオスな状況下で終盤を迎える

はっきり言って読む価値なし
中〜後半はなかなか面白かったがあのラストと謎解きはいただけない
本作を品評会が酷評したのと私も同じ気持ちだ
試しに知り合いにも読ませてみたが同じ感想だった

読んだ時間を返せとまでは言わないが(さすがにそれはない(笑))
別の恩田作品でお口直しをしたいと思う今日この頃。


六番目の小夜子 (新潮文庫)六番目の小夜子 (新潮文庫)
(2001/01)
恩田 陸

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今年9発目に読んだのは辻 仁成のそこに僕はいた
もはや愛読書となった辻人成、今回は初のエッセイ
小学校から高校生までの学生時代の思い出を綴った自叙伝であり
古臭さを感じさせない艶かしい出来栄えになっている

学生時代を描いたエッセイは数多く読んできたが
よくこんなに鮮やかに記憶が蘇るなと関心させられる
私は学生時代これといって面白いエピソードもなかったし
これといって特記すべき出来事も思い出せない

ただただ毎日教師を軽蔑し俯瞰視していたし
相も変わらず人嫌いで猜疑心ばかりが先行して
何が正しいことか探している間に終わってしまった
そのころはなぜか教室や廊下の隅や角を見るのが好きだった

辻は本作で「相手が現在自分の事を覚えていなくても
僕は今でも覚えているし僕はそこにいた事実がある」と述べている
彼にとってはそれが支えであり糧だった
私は形ないものに心を預けるほどキャパシティがない


そこに僕はいた (新潮文庫)そこに僕はいた (新潮文庫)
(1995/05)
辻 仁成

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今年8発目に読んだのは綿矢 りさのインストール
綿矢作品は蹴りたい背中に続いて2作目
本作も非常に読みやすい印象で数時間で読破できる

内容も若者向けというかキャッチーで軽い
チャットやネットの専門用語もちょこちょこ出てくるが
そういう分野に慣れている人だとより面白く読める

前作に引き続きなんとなく普段の学校生活から乖離しがちな女子高生が主人公。
多感な時期なだけあって何か自意識を持って行動したい年頃なのか、
環境を変えて自我も変えたいつもりなのか特異な行動が目立つ

チャットという会話手段で相手の真意が分かるように
相手も本質を探られないように性格を隠蔽する
そんな騙しあいの世界だからこそ本質が見えてくるのかもしれない


インストール (河出文庫)インストール (河出文庫)
(2005/10/05)
綿矢 りさ

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今年7発目に読んだのはカミュの異邦人

フランスが生んだ巨匠アルベール・カミュの代表作
1942年の作品で当時から大きな影響と波紋を残した
サルトルと対比させらるる中で反実存主義を唱え
人間そのものの心理や人格の影を啓蒙した

この異邦人も人格形成における影を描写したもので
冷静で冷酷な主人公の憂き身がよくわかる
当時絶対的な神を対比させることで読者に主人公を客観視させ
あくまで外的要因として森羅万象を筋立てさせたのだと思う

だが、神を冒涜し非難するような
その不可逆的な反駁した論理が逆に人々の心に残り
今日にまでいたる名作になり得たのかもしれない
人徳は時にして残酷で非道である


異邦人 (新潮文庫)異邦人 (新潮文庫)
(1954/09)
窪田 啓作、カミュ 他

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今年6発目に読んだのはマーク・トウェインのトム・ソーヤの冒険

私の周りの知り合いは子供の頃にこの作品に触れていた人が多かったのだが
私自身は全くの初見で題名しか聞いたことがなかった
大人になってから読んでも面白いと言われ読んでみた

いざ読み始めると勝手にスタンド・バイ・ミーの様な冒険小説を期待していたので
「一体トムの冒険はいつ始まるんだ?」と妄想を膨らませては
なかなか出発しない活劇に焦燥していた

実際に読んでみると感情豊かで思い込みの激しい子供によるの成り上がりストーリー(?)に感じた
長編ではあったが長ったらしい怠惰もなかったし読みやすかった
だが小学生が読むにはとても難しい本だと思う

なんというか、子供相手に少年が冒険して興奮させるというよりは
大人が少年時代を回顧するための本のように感じる
だからこそ大人になってから読んでも面白いと言われる所以なのではないだろうか


トム・ソーヤの冒険トム・ソーヤの冒険
(1994/03)
マーク・トウェイン、亀山 龍樹 他

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